日本の和食には、四季の移ろいを感じながら、旬の食材や伝統行事に合わせた料理を楽しむ文化があります。本記事では、1月から12月までの和食の特徴を、【行事】【旬の食材】【おすすめレシピ】の3つの視点でご紹介。和食をもっと身近に、美味しく、季節とともに味わうヒントとしてお楽しみください。
月ごとの旬の食材とおすすめレシピ一覧
月 | 旬の食材 | おすすめレシピ例 |
---|---|---|
1月 | 黒豆、ごぼう、金時人参、里芋、鯛 | 黒豆の甘煮、お雑煮 |
2月 | 大根、長ねぎ、ほうれん草、いわし、鰤 | いわしの梅煮、けんちん汁 |
3月 | 菜の花、蛤、たけのこ、うど | 蛤のお吸い物、菜の花の辛子和え |
4月 | 桜えび、アスパラガス、たけのこ、鯛 | 筍と桜えびの炊き込みご飯、鯛の桜蒸し |
5月 | 鰹、新じゃが、たけのこ、新茶 | 鰹のたたき、新じゃがのそぼろ煮 |
6月 | 梅、あじ、みょうが、きゅうり | あじの南蛮漬け、みょうがときゅうりの酢の物 |
7月 | うなぎ、なす、しそ、とうもろこし | 焼きなすのおろし和え、うなぎのひつまぶし風 |
8月 | 枝豆、冬瓜、トマト、そうめん | 冷やし冬瓜の煮物、そうめんの薬味盛り |
9月 | 秋刀魚、栗、きのこ、さつまいも | 秋刀魚の塩焼き、栗ごはん |
10月 | れんこん、柿、里芋、舞茸 | れんこんのきんぴら、きのこごはん |
11月 | 大根、春菊、牡蠣、銀杏 | 牡蠣の土手鍋、春菊と大根の白和え |
12月 | かぼちゃ、ごぼう、ゆず、かれい | 冬至かぼちゃのいとこ煮、年越しそば |
1月|新年を祝うおせちと縁起物
- 主な行事:お正月、七草、鏡開き
- 旬の食材:黒豆、ごぼう、金時人参、里芋、鯛
- おすすめレシピ
📍七草がゆ:おせち明けにぴったり
材料(2〜3人分)
- 米…1/2合
- 水…750ml
- 七草セット(すずな、すずしろ、せり、なずな など)…1パック
- 塩…少々
作り方
- 米は洗って30分ほど浸水させる。
- 鍋に米と水を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして30分ほど炊く。
- 七草は塩ゆでしてから細かく刻む。
- おかゆが炊けたら、七草を加えてひと煮立ちさせ、塩で味を調える。
ポイント
- 七草の香りを活かすため、加えたあとは火を入れすぎないよう注意。
- 正月明けの胃腸に優しい一品。行事との結びつきも伝えやすく、食育にも◎。
- その他おすすめメニュー:
- 黒豆の甘煮:ふっくら柔らかく煮た縁起物の一品。
- お雑煮:地域によって異なる出汁や具材の違いを楽しめます。
2月|節分・寒さを乗り越える滋味料理
- 主な行事:節分、建国記念の日
- 旬の食材:大根、長ねぎ、ほうれん草、いわし、鰤
- おすすめレシピ
📍いわしの梅煮:節分に鬼を払う定番
材料(2人分)
- 真いわし(頭・内臓を取ったもの)…4尾
- 梅干し…2個
- しょうが(薄切り)…1かけ
- 水…200ml
- しょうゆ…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 酒…大さじ2
- 砂糖…小さじ1
作り方
- いわしは流水でよく洗い、水気をふき取る。
- 鍋に水・酒・しょうゆ・みりん・砂糖・梅干し・しょうがを入れて中火で煮立てる。
- 煮立ったら、いわしを加え、落とし蓋をして弱火で15〜20分煮る。
- 汁気が少し残るくらいになったら火を止め、器に盛る。
ポイント
- 節分では「鬼は外」にちなんで、いわしの匂いで鬼を追い払う風習あり。
- 梅干しを加えることで、魚の臭みが抑えられ、さっぱり仕上がる。
- 骨まで柔らかく煮込むと、カルシウム補給にも◎。
- その他おすすめメニュー:
- けんちん汁:根菜たっぷり、体を温める精進風スープ。
3月|桃の節句と春の訪れ
- 主な行事:ひな祭り、春分の日
- 旬の食材:菜の花、蛤、たけのこ、うど
- おすすめレシピ
📍ちらし寿司(春野菜入り)
材料(4人分)
<寿司飯>
- 米…2合
- 水…適量
- 米酢…大さじ3
- 砂糖…大さじ2
- 塩…小さじ1
<具材>
- 絹さや…10枚
- 菜の花…1/2束
- れんこん…50g
- 卵…2個(錦糸卵用)
- むきえび…100g
- さくらでんぶ…適量
- 白ごま…少々
作り方
- 米を炊いて寿司飯を作る。酢・砂糖・塩を混ぜてすし酢を作り、炊き立てごはんに混ぜる。
- 絹さやは筋を取ってさっと茹で、斜め切りにする。菜の花は塩ゆでして水にとり、水気をしぼって食べやすく切る。
- れんこんは薄切りにして酢水にさらし、さっと茹でる。
- 卵は薄焼きにして錦糸卵にする。
- むきえびは塩茹でして冷ます。
- 寿司飯を器に盛り、具材を彩りよくのせ、さくらでんぶと白ごまを散らす。
ポイント
- ひな祭りの定番料理で、春らしい彩りを意識して具材を選ぶのがコツ。
- 酢飯に菜の花や絹さやなどの旬の青菜を加えると、春らしさが引き立つ。
- 卵やえびでたんぱく質も補える、栄養バランスのよい一品。
- その他おすすめメニュー:
- 蛤のお吸い物:女児の健やかな成長を願う伝統料理。
- 菜の花の辛子和え:春らしいほろ苦さが魅力。
4月|お花見と新生活の彩りごはん
- 主な行事:入学式、花見
- 旬の食材:桜えび、アスパラガス、たけのこ、鯛
- おすすめレシピ
📍たけのこと鶏肉の炊き込みご飯
材料(4人分)
- 米…2合
- たけのこ(水煮)…150g(穂先は薄切り、根元は細切り)
- 鶏もも肉…150g(一口大)
- にんじん…1/3本(千切り)
- だし汁…360ml
- 薄口醤油…大さじ1
- 酒…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 塩…少々
作り方
- 米は洗って30分ほど浸水させ、水気を切る。
- たけのこは下処理済みのものを使用し、適度な大きさに切る。
- 鶏肉は食べやすい大きさに切り、塩を軽くふっておく。
- 炊飯器に米・だし汁・調味料を入れ、たけのこ・鶏肉・にんじんを上にのせて普通に炊く。
- 炊き上がったら軽く混ぜて器に盛る。
ポイント
- たけのこは「春を告げる山菜」として、4月にぴったりの食材。
- 鶏肉のうま味とたけのこの香りがだしと調和し、冷めてもおいしいご飯に。
- お好みで木の芽を添えると香りが引き立ち、春の風情が増します。
- その他おすすめメニュー:
- 筍と桜えびの炊き込みご飯:香り豊かな春の味覚。
- 鯛の桜蒸し:華やかな見た目でお祝いにも最適。
5月|端午の節句と初夏の恵み
- 主な行事:こどもの日、八十八夜
- 旬の食材:鰹、新じゃが、たけのこ、新茶
- おすすめレシピ
📍鰹のたたきと新玉ねぎのサラダ
材料(4人分)
- 鰹の刺身用さく…200g
- 新玉ねぎ…1個(薄切り)
- みょうが…1個(薄切り)
- 青ねぎ…適量(小口切り)
- ポン酢…大さじ3
- ごま油…大さじ1
- いりごま(白)…小さじ1
- だし昆布…適量(お好みで)
作り方
- 鰹のさくは表面を軽く炙り、氷水で冷やしてから薄切りにする。
- 新玉ねぎとみょうがは薄切りにし、冷水にさらしてから水気を切る。
- お皿に新玉ねぎとみょうがを盛り、鰹を上に並べる。
- ポン酢、ごま油、いりごまを混ぜ合わせてドレッシングを作り、鰹と野菜にかける。
- 青ねぎと昆布を飾りつけ、さっぱりとした風味を楽しむ。
ポイント
- 5月は「鰹の初鰹(はつかつお)」が旬。脂の乗りが少なく、さっぱりとした味わいが特徴です。
- 新玉ねぎは甘味が強く、鰹との相性が抜群。
- ポン酢とごま油でさっぱりしたドレッシングを作ると、脂っこさを抑えつつコクが加わります。
- その他おすすめメニュー:
- 新じゃがのそぼろ煮:甘辛でほっとする一品。
6月|梅雨を乗り切るさっぱり和食
- 主な行事:衣替え、夏越の祓
- 旬の食材:梅、あじ、みょうが、きゅうり
- おすすめレシピ
📍鰻の蒲焼きと季節の野菜の炊き込みご飯
材料(4人分)
- 鰻の蒲焼き(冷凍または生)…2尾
- ご飯(白米)…2合
- だし…400ml
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 砂糖…大さじ1
- 生姜…1片(薄切り)
- さつまいも(小)…1/2本(薄切り)
- しいたけ…4個(薄切り)
- いんげん…6本(斜め切り)
- 鰻のタレ(市販品)…適量
作り方
- 鰻の蒲焼きをグリルやフライパンで温め、タレを塗りながら焼き色をつける。
- 炊飯器に白米を研いで入れ、だし、醤油、みりん、砂糖を加えて混ぜる。
- さつまいも、しいたけ、いんげんを加えてそのまま炊く。
- 炊き上がったご飯に鰻の蒲焼きを乗せ、さらにタレをかけて蒸らす。
- 最後に刻み海苔や青ねぎを散らして、鰻と野菜の旨味が染みた炊き込みご飯が完成。
ポイント
- 生姜を使うことで、さっぱりとした風味が加わり、梅雨のジメジメ感を吹き飛ばしてくれます。
- 鰻は「土用の丑の日」以外でも、6月から9月までの梅雨から夏にかけて旬となります。特に6月は脂の乗りが程よく、食欲をそそります。
- 炊き込みご飯に季節の野菜を加えることで、鰻のコクと甘さが引き立ちます。
- その他おすすめメニュー:
- あじの南蛮漬け:酸味が食欲をそそる夏の定番。
- みょうがときゅうりの酢の物:爽やかな副菜。
7月|土用の丑と夏バテ予防食
- 主な行事:七夕、土用の丑
- 旬の食材:うなぎ、なす、しそ、とうもろこし
- おすすめレシピ
📍冷やし茶碗蒸しと夏野菜の浅漬け
材料(4人分)
- 卵…4個
- だし…500ml
- 醤油…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 塩…小さじ1/2
- きゅうり…1本(薄切り)
- なす…2本(薄切り)
- みょうが…2個(薄切り)
- 青じその葉…数枚
- だし昆布…適量
作り方
冷やし茶碗蒸し
- だしを温め、醤油、みりん、塩を加えて味を整える。
- 卵を溶きほぐし、だしと混ぜ合わせる。
- 茶碗に卵液を流し入れ、昆布を少量入れて蒸し器で蒸す。
- 竹串を刺して、液が透明になったら火を止め、冷蔵庫で冷やしておく。
夏野菜の浅漬け
- きゅうり、なす、みょうがを薄切りにし、塩を振って15分程度置く。
- 水分が出てきたら軽く絞り、青じその葉と一緒にボウルに入れ、醤油と酢で味付けをする。
- 冷やした茶碗蒸しを器に盛り、夏野菜の浅漬けを添えて完成。
ポイント
- 野菜の水分をしっかりと絞ってから味をつけると、漬け汁がすぐに染み込み、旨味が増します。
- 冷やし茶碗蒸しは夏の暑い日にぴったりのさっぱりした料理で、だしの旨味が感じられます。冷やして食べることで、より一層美味しくなります。
- 夏野菜の浅漬けは、きゅうりやなす、みょうがを使った爽やかな一品です。食欲がないときでもさっぱりとした味わいで、箸休めにも最適。
- その他おすすめメニュー:
- 焼きなすのおろし和え:香ばしさと爽やかさのバランス。
- うなぎのひつまぶし風:3通りの食べ方が楽しめる。
8月|お盆と夏野菜を活かした料理
- 主な行事:お盆、花火大会
- 旬の食材:枝豆、冬瓜、トマト、そうめん
- おすすめレシピ
📍冷やし中華風そうめんと豆腐の揚げ出し
材料(4人分)
- そうめん…4束
- 鶏ささみ…2本
- きゅうり…1本(千切り)
- トマト…1個(薄切り)
- 焼き豚(またはハム)…適量(薄切り)
- しょうが…1片(みじん切り)
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ1
- ごま油…小さじ1
- 白ごま…適量
- ねぎ(小口切り)…1本
- 豆腐(絹ごし)…1丁
- 小麦粉…適量
- だし…500ml
- 醤油…大さじ1
- みりん…大さじ1
- 片栗粉…適量
- 揚げ油…適量
作り方
冷やし中華風そうめん
- そうめんを茹でて、冷水でよく洗い、冷蔵庫で冷やす。
- 鶏ささみを茹でて、細かく裂いておく。
- きゅうりとトマトを薄切りにし、焼き豚を食べやすい大きさに切る。
- 醤油、みりん、ごま油、しょうがを混ぜたタレを作る。
- 冷やしたそうめんに、鶏ささみ、きゅうり、トマト、焼き豚をトッピングし、タレをかけてよく混ぜる。
- 白ごまと小口切りのねぎをトッピングして完成。
豆腐の揚げ出し
- 豆腐を水気を切り、一口大に切る。
- 小麦粉をまぶして、油で揚げる。
- だし、醤油、みりんを合わせて温め、片栗粉でとろみをつける。
- 揚げた豆腐に温かいあんをかけ、ねぎを散らして完成。
ポイント
- 冷やし中華風そうめんは、さっぱりとしたタレとたっぷりの具材で食べ応えがあり、暑い日にも食欲をそそります。具材はお好みでアレンジしても良いです。
- 豆腐の揚げ出しは、揚げたての豆腐が外はカリッと、中はふんわりとした食感になります。あんをかけることで、さらに深い旨味が感じられます。
- 揚げ出し豆腐のあんは、だしが効いた優しい味わいなので、豆腐の柔らかさを引き立てます。
- その他おすすめメニュー:
- 冷やし冬瓜の煮物:だしが染みた夏の一皿。
- そうめんの薬味盛り:おもてなしにも。
9月|秋の気配と味覚狩り
- 主な行事:敬老の日、十五夜
- 旬の食材:秋刀魚、栗、きのこ、さつまいも
- おすすめレシピ
📍きのこたっぷり炊き込みご飯と秋鮭の塩焼き
材料(4人分)
- 米…2合
- きのこ(しめじ、舞茸、エリンギなど)…200g
- 鶏もも肉…150g
- 人参…1/2本
- しいたけ…4枚
- 鰹だし…400ml
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ1
- 酒…大さじ1
- 塩…小さじ1
- 秋鮭(切り身)…4切れ
- 塩…適量
- レモン(お好みで)…適量
- 青ねぎ(小口切り)…少々
作り方
きのこたっぷり炊き込みご飯
米を研いで、30分ほど水に浸けておく。
- 鶏もも肉は一口大に切り、きのこ類やしいたけ、人参も細切りにする。
- 鍋に鰹だしを入れ、醤油、みりん、酒、塩を加えて一煮立ちさせる。
- 米を炊飯器に入れ、準備しただしと具材を加え、普通に炊く。炊き上がったら、軽く混ぜてから盛りつける。
- 仕上げに、青ねぎを散らして完成。
秋鮭の塩焼き
- 秋鮭を塩で軽く味付けし、30分ほどおく。
- グリルで皮がパリッと焼けるまで焼く。
- 焼きあがった鮭をお皿に盛り、レモンを添えて完成。
ポイント
- 炊き込みご飯は秋のきのこの風味と、鶏肉やしいたけが入ることで、旨味がたっぷり詰まった一品です。だしの味が決め手となるので、味付けは控えめにしておくときのこの旨味が引き立ちます。
- 秋鮭の塩焼きはシンプルですが、塩でしっかりと味付けすることで鮭の味が濃厚に感じられます。レモンを絞って食べるとさっぱりとした味わいに変わり、秋の味覚を楽しめます。
- きのこたっぷりのご飯は、炊き上がりの香りが秋の訪れを感じさせ、秋鮭との相性も抜群です。
- その他おすすめメニュー:
- 秋刀魚の塩焼き:シンプルに炭火焼で。
- 栗ごはん:もち米を使って風味豊かに。
10月|実りの秋と収穫を味わう
- 主な行事:体育の日、十三夜
- 旬の食材:れんこん、柿、里芋、舞茸
- おすすめレシピ
📍栗ごはんと鶏の照り焼き
材料(4人分)
- 米…2合
- むき栗(生または甘くない蒸し栗)…200g
- 酒…大さじ1
- 塩…小さじ1/2
- 鰹だし…400ml
- 鶏もも肉…2枚(約500g)
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 酒…大さじ2
- 砂糖…大さじ1
- サラダ油…小さじ1
作り方
栗ご飯
- 米を研ぎ、30分ほど水に浸けてから水気を切る。
- むき栗が大きい場合は半分に切る。
- 炊飯器に米・酒・塩・鰹だしを入れ、軽く混ぜたら上に栗をのせ、炊飯する。
- 炊き上がったら栗を崩さないように全体を混ぜ、茶碗によそう。
鶏の照り焼き
- 鶏もも肉は余分な脂を除き、皮を下にしてフライパンで焼く。
- 両面に焼き色がついたら余分な脂を拭き取り、醤油・みりん・酒・砂糖を加えて煮からめる。
- タレにとろみが出て全体に照りがついたら、火を止めて食べやすい大きさにカット。
ポイント
栗のほくほく感と鶏肉のジューシーな照り焼きで、秋の食卓を彩る献立に。
栗ごはんは、ほんのり塩味で栗の甘さを引き立てます。炊飯時に栗を混ぜずに上にのせると、栗が崩れずきれいに仕上がります。
鶏の照り焼きはフライパン1つで作れる定番の和食。甘辛いタレが栗ごはんとの相性も良く、ごはんがすすむ一品です。
- その他おすすめメニュー:
- れんこんのきんぴら:歯ごたえと甘辛味がクセになる。
- きのこごはん:数種のきのこを炊き込んで。
11月|七五三と深まる味覚の秋
- 主な行事:七五三、新嘗祭
- 旬の食材:大根、春菊、牡蠣、銀杏
- おすすめレシピ
📍鮭の粕汁とさつまいもごはん
材料(4人分)
▼さつまいもごはん
- 米…2合
- さつまいも…200g(中1本)
- 塩…小さじ1/2
- 酒…大さじ1
- 水…適量(通常の炊飯と同量)
鮭の粕汁
- 生鮭切り身…2切れ(骨を取って4等分に)
- 大根…5cm
- にんじん…1/2本
- ごぼう…1/3本
- 長ねぎ…1/2本
- 酒粕…80g
- 味噌…大さじ2〜3
- だし(昆布・かつお)…600ml
- 酒…大さじ1
- ごま油…小さじ1
作り方
さつまいもごはん
- 米を研ぎ、30分浸水してから水を切る。
- さつまいもは皮ごとよく洗い、小さめの角切りにして水にさらす。
- 炊飯器に米、塩、酒、水を入れ、上に水を切ったさつまいもをのせて炊飯。
- 炊き上がったら全体を軽く混ぜる。
鮭の粕汁
- 大根・にんじんはいちょう切り、ごぼうはささがき、長ねぎは斜め薄切りにする。
- 酒粕は少量のだしでふやかしておく。
- ごま油でごぼうを炒め、香りが出たら大根・にんじん・鮭を加えて炒める。
- だしを注いで中火で煮込み、野菜が柔らかくなったら酒粕を加えて溶かす。
- 最後に味噌を溶き入れ、長ねぎを加えて軽く煮る。
ポイント
- さつまいもごはんは炊き込みすぎず、さつまいもの自然な甘みを引き出すのがコツ。
- 酒粕には身体を温める効果があり、寒くなる11月にぴったりの発酵食材です。
- 鮭の旨味と根菜の甘み、酒粕のコクが合わさった粕汁は、体の芯から温まる一杯。
- その他おすすめメニュー:
- 牡蠣の土手鍋:濃厚味噌だれが絶品。
- 春菊と大根の白和え:さっぱりヘルシー。
12月|冬至と年越しのごちそう
- 主な行事:冬至、大晦日、クリスマス
- 旬の食材:かぼちゃ、ごぼう、ゆず、かれい
- おすすめレシピ
📍ぶりの照り焼きと根菜の炊き合わせ
材料(4人分)
▼ぶりの照り焼き
- ぶり切り身…4切れ
- 醤油…大さじ2
- みりん…大さじ2
- 酒…大さじ2
- 砂糖…小さじ1
- サラダ油…小さじ1
▼根菜の炊き合わせ
- れんこん…100g
- にんじん…1/2本
- ごぼう…1/2本
- 里芋…4個
- 絹さや(飾り用)…適量
- だし…400ml
- 醤油…大さじ1と1/2
- みりん…大さじ1
- 砂糖…小さじ2
作り方
ぶりの照り焼き
- ぶりに軽く塩(分量外)をふって10分おき、出てきた水分を拭く。
- 醤油・みりん・酒・砂糖を混ぜてタレを作る。
- フライパンに油を熱し、ぶりを両面こんがり焼く。
- 弱火にしてタレを加え、煮詰めながらぶりに絡める。
根菜の炊き合わせ
- れんこんは半月切り、にんじんは梅型に、ごぼうは斜め薄切り、里芋は皮をむいて塩もみ後に下茹で。
- 鍋にだしと根菜を入れ、中火で煮る。
- 調味料を加え、落とし蓋をして15〜20分煮含める。
- 絹さやは下茹でして、彩りとして最後に添える。
ポイント
- ぶりは12月が「寒ぶり」として最も脂がのる旬。年末年始にもよく食される縁起物です。
- 照り焼きのタレは煮詰めすぎず、とろみがついたところで火を止めると美しく仕上がります。
- 根菜の炊き合わせは素材ごとの下ごしらえが大切。見た目の美しさも意識して盛り付けましょう。
- その他おすすめメニュー:
- 冬至かぼちゃのいとこ煮:小豆のやさしい甘み。
- 年越しそば:にしん、えび天など地域ごとの具も紹介。
季節を楽しむ和食で、毎月の食卓に彩りを
和食は、季節と行事、そして食材の旬を意識することで、より美味しく、より健康的に楽しむことができます。この記事を参考に、日々の献立や特別な日のメニューを工夫してみてください。