毎日の食卓に、ほっと一杯の味噌汁を
味噌汁は、和食の食卓に欠かせない「心と体を整える一杯」。
だしの香り、具材の食感、味噌の旨みが調和することで、主菜を引き立てる名脇役にもなります。
本記事では、和食の基本味噌汁レシピを10品とともに、季節の具材選び・だしの取り方・味噌の使い分けまで詳しくご紹介。
さらに、味噌汁にまつわる雑学や健康効果についてもまとめています。
「なんとなく作る」から、「美味しく整える味噌汁」へ。
日々の食卓が少し楽しくなる、そんなヒントを詰め込みました。
味噌汁に季節を添える|四季のおすすめ具材
味噌汁は、季節の恵みを最も手軽に取り入れられる料理の一つ。
旬の食材を使うことで、栄養価も味もぐんと高まります。
🌸 春の味噌汁におすすめの具材
- 菜の花
- 新じゃが
- わかめ(新物)
- たけのこ
- あさり
🟢 春は「苦み」や「うま味」が特徴。デトックス効果のある具材を中心に。
☀️ 夏の味噌汁におすすめの具材
- なす
- みょうが
- オクラ
- トマト
- 冷や汁(きゅうり・豆腐)
🟠 夏は冷やし味噌汁や、さっぱり系の野菜がぴったり。
🍁 秋の味噌汁におすすめの具材
- さつまいも
- きのこ(しめじ・舞茸・なめこ)
- 里芋
- 秋なす
- 焼き鮭のほぐし身
🔴 食欲の秋には、香りや旨みを楽しめる具材で深みのある味に。
❄️ 冬の味噌汁におすすめの具材
- 白菜
- 大根
- 長ねぎ
- 豚肉
- ごぼう
🔵 冬は体を温める具材や、コクのある「合わせ味噌」が好相性。
和食の基本味噌汁10選|旬の具材で楽しむ
① 豆腐とわかめの味噌汁(基本の一杯)
【材料】(2人分)
- 豆腐(絹 or 木綿)…1/2丁
- 乾燥わかめ…小さじ2
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- 豆腐は食べやすい大きさに切る。乾燥わかめは水で戻しておく。
- 鍋にだし汁を入れて火にかけ、豆腐を加える。
- 沸騰直前に火を弱め、わかめを加え、味噌を溶き入れる。
- 沸騰させないように温めて完成。
【ポイント】
✅ 味噌は火を止めてから加えると風味が飛ばず美味しい。
✅ 絹ごし豆腐はやさしい口当たり、木綿は食べ応えがある。
② なめこと豆腐の味噌汁(秋におすすめ)
【材料】
- なめこ…1パック
- 豆腐…1/3丁
- 小ねぎ(仕上げ)…少々
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- なめこはさっと水洗いする。豆腐は一口大に切る。
- だし汁に具材を加えて中火で温め、火を止めて味噌を加える。
- 器に盛り、小ねぎを散らす。
【ポイント】
✅ なめこのぬめりでとろみがつき、口当たりが優しくなる。
✅ 食欲が落ちたときにもおすすめ。
③ さつまいもと玉ねぎの味噌汁(秋~冬向け)
【材料】
- さつまいも…1/2本
- 玉ねぎ…1/4個
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- さつまいもは輪切りにし、水にさらしてアク抜き。玉ねぎは薄切り。
- だし汁でさつまいもと玉ねぎを柔らかく煮る。
- 火を弱めて味噌を溶き入れる。
【ポイント】
✅ 甘みのある野菜で、お子様にも人気。
✅ バターを少し加えると洋風アレンジにも◎。
④ しじみの味噌汁(肝臓をいたわる)
【材料】
- しじみ…100g
- 水…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- しじみは塩水で砂抜きし、殻をこすり洗いする。
- 水からしじみを入れて中火にかけ、アクを取りながら煮る。
- 貝が開いたら火を弱め、味噌を溶かす。
【ポイント】
✅ 「水から煮る」ことで旨みがだしに出る。
✅ 二日酔いにもおすすめの一杯。
⑤ キャベツと油揚げの味噌汁(春にぴったり)
【材料】
- キャベツ…1枚
- 油揚げ…1/2枚
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- キャベツはざく切り、油揚げは短冊に切る。
- だし汁で具材を軽く煮て、味噌を加えて完成。
【ポイント】
✅ キャベツの甘みと油揚げのコクがよく合う春らしい味。
✅ 加熱しすぎないことでキャベツの食感を活かせる。
⑥ じゃがいもと玉ねぎの味噌汁(素朴な味わい)
【材料】
- じゃがいも…1個
- 玉ねぎ…1/4個
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- じゃがいもは半月切り、玉ねぎは薄切りにする。
- だし汁でじゃがいもをやわらかくなるまで煮る。玉ねぎを加えてさらに数分。
- 火を弱めて味噌を溶かす。
【ポイント】
✅ じゃがいもは煮崩れしにくい品種を選ぶと◎。
✅ バター少々を加えると風味が引き立つ。
⑦ 小松菜と油揚げの味噌汁(冬~春向け)
【材料】
- 小松菜…1/4束
- 油揚げ…1/2枚
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- 小松菜は3cm幅、油揚げは細切りにする。
- だし汁を煮立て、具材を加えてさっと火を通す。
- 火を止めて味噌を加える。
【ポイント】
✅ 小松菜は加熱しすぎないことで色鮮やかに。
✅ ごま油を数滴加えると香ばしさアップ。
⑧ トマトと豆腐の味噌汁(夏におすすめ)
【材料】
- トマト…1/2個(湯むきしてざく切り)
- 豆腐…1/3丁
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- トマトは湯むきし、豆腐は角切りに。
- だし汁を温めて豆腐を加え、トマトをさっと煮る。
- 味噌を溶かして仕上げる。
【ポイント】
✅ トマトの酸味でさっぱり、暑い日にもぴったり。
✅ 青じそやバジルを加えて洋風にも。
⑨ なすとみょうがの味噌汁(夏の香り)
【材料】
- なす…1本
- みょうが…1個
- だし汁…400ml
- 味噌…大さじ1と1/2
【作り方】
- なすは半月切りにして水にさらす。みょうがは千切り。
- だし汁でなすを柔らかくなるまで煮る。
- 味噌を加え、みょうがを添えて完成。
【ポイント】
✅ なすの煮すぎ注意。しっとり感を残すのがコツ。
✅ みょうがの香りで後味さっぱり。
⑩ 白菜と豚肉の味噌汁(冬の定番)
【材料】
- 白菜…2枚
- 豚こま肉…50g
- だし汁…400ml
- 味噌(赤味噌 or 合わせ味噌)…大さじ1と1/2
【作り方】
- 白菜はざく切り、豚肉は一口大に切る。
- だし汁に豚肉を入れてアクを取り、白菜を加えて煮る。
- 火を弱めて味噌を溶き入れる。
【ポイント】
✅ 豚肉の旨みがだしに溶け出して深い味わいに。
✅ 寒い朝にぴったりの具だくさん味噌汁。
味噌汁を美味しく作るための5つのコツ
✅ 1. 味噌は「火を止めてから」溶く
→ 沸騰させると風味と酵素が飛んでしまいます。余熱でじっくり溶かしましょう。
✅ 2. だしを丁寧にとることが基本
→ かつお節、昆布、いりこなど具材に合わせて。粉末だしでも丁寧に使うと違いが出ます。
✅ 3. 具材の火の通し加減に注意
→ 野菜はシャキッと感を残す、魚介類は煮すぎない、など素材ごとに工夫を。
✅ 4. 味噌の種類を使い分ける
→ 白味噌:甘めで上品、赤味噌:コク深く力強い、合わせ味噌:バランスよく万能。
✅ 5. 仕上げに薬味を添える
→ 小ねぎ・七味・ゆず皮・ごまなどを一振りすると、香りと彩りがプラスされます。
味噌汁にまつわる雑学と健康ポイント
日本のソウルフード「味噌汁」の歴史
味噌汁は鎌倉時代に武士の食事として広まったとされ、江戸時代には庶民の定番に。味噌の種類や地域性でバリエーションも豊富に存在します。
味噌汁は「天然の健康ドリンク」
- 味噌には 必須アミノ酸 や ビタミンB群 が豊富
- 発酵食品として 腸内環境の改善 にも◎
- 毎日1杯の味噌汁で、 減塩・低カロリー・高満足 な食事が可能です
🕰 飲むタイミングも効果的
- 朝:体を温め、胃腸を動かす
- 昼:脳のリフレッシュに
- 夜:具だくさん味噌汁で満足感アップ&夜食防止にも
まとめ
味噌汁は、和食の基本でありながら奥深い料理。
具材や味噌の種類、だしの選び方ひとつで無限のバリエーションが楽しめます。
季節の食材を取り入れた「旬の味噌汁」 を、ぜひ日々の食卓に取り入れてみてくださいね。