和食に欠かせない煮物料理。
だしと調味料が素材の旨味を引き出し、季節の野菜や魚と合わせれば、まさに日本の家庭料理の真骨頂です。
本記事では、定番の煮物10選のレシピと、春夏秋冬の旬の食材をセットでご紹介。
さらに、美味しく煮るためのポイントも丁寧に解説します。
基本の煮物10選(レシピ付き)
※ 各レシピは2人分基準です。下記を参考に日々の食卓へ!
1. 肉じゃが
定番中の定番。家庭の味の代表!
基本のレシピ
材料(2人前)
- 牛薄切り肉:150g
- じゃがいも:2個(約300g)
- 玉ねぎ:1個
- 人参:1/2本
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- 酒:大さじ1
- サラダ油:小さじ1
作り方
- じゃがいもは皮をむいて4等分、玉ねぎはくし切り、人参は半月切りにする。
- 鍋に油を熱し、牛肉を炒める。色が変わったら野菜を加えて炒め合わせる。
- だし汁を加えて中火にし、煮立ったらアクを取り、調味料を加える。
- 落し蓋をして中火で15〜20分煮る。
- 汁気が少なくなったら火を止め、しばらく置いて味を含ませる。
💡 ポイント: 具材は火が通りやすい順に煮ると、食感がバラつきません!
2. かぼちゃの煮物
ホクホク食感で食卓が和みます。
基本のレシピ
材料(2人前)
- かぼちゃ:1/4個(約300g)
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
作り方
- かぼちゃはワタと種を取り、皮をところどころむいて一口大に切る。
- 鍋にかぼちゃの皮を下にして並べ、だし汁と調味料を加える。
- 落し蓋をして中火で煮る。
- 煮立ったら弱火にして約15分、かぼちゃが柔らかくなるまで煮る。
- 汁気が残る程度で火を止め、そのまま冷まして味を染み込ませる。
💡 ポイント: 煮崩れを防ぐため、煮ている途中ではなるべく触らないのがコツ!
3. 筑前煮
ごちそう感のある根菜たっぷり、ボリューム満点の煮物。
基本のレシピ
材料(2人前)
- 鶏もも肉:150g
- ごぼう:1/2本
- れんこん:100g
- 人参:1/2本
- こんにゃく:1/2枚
- 絹さや:適量(飾り用)
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1.5
- 砂糖:大さじ1
- 酒:大さじ1
- サラダ油:小さじ1
作り方
- 野菜類とこんにゃくは一口大、鶏肉も同様に切る。こんにゃくは下茹でしておく。
- 鍋に油を熱し、鶏肉を炒めてから野菜・こんにゃくを加え、さらに炒める。
- だし汁を注ぎ、アクを取りながら中火で煮る。
- 調味料を加え、落し蓋をして15〜20分煮る。
- 絹さやはサッと塩茹でして最後に彩りとして加える。
💡 ポイント: ごぼうやれんこんは切った後に酢水にさらしてアクを抜いておくと◎
4. ひじきの煮物
作り置きにも最適な常備菜。
基本のレシピ
材料(2人前)
- 乾燥ひじき:10g(戻して約60g)
- 人参:1/3本
- 油揚げ:1枚
- だし汁:100ml
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ2
- ごま油:小さじ1
作り方
- ひじきは水で戻しておく。人参は千切り、油揚げは細切り。
- 鍋にごま油を熱し、具材を炒める。
- だし汁を加え、調味料を入れて中火で10分ほど煮る。
- 汁気がほとんどなくなるまで煮て、完成。
💡 ポイント: 冷めても美味しいので、お弁当にもぴったり!
5. ぶり大根
ぶりの旨味が大根に染みる冬の定番。
基本のレシピ
材料(2人前)
- ぶり:2切れ
- 大根:1/3本(約300g)
- 生姜:1かけ(薄切り)
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1.5
- 砂糖:大さじ1
- 酒:100ml
- 水:100ml
- 飾り:貝割れ大根、など
作り方
- 大根は1.5cm厚の半月切りにし、下茹でしておく。
- ぶりは湯通しして臭みを取る(霜降り処理)。
- 鍋にぶり・大根・生姜・調味料・水・酒を入れて煮る。
- 落し蓋をして中火で20分ほど煮る。
- 火を止めて少し置き、味をしみ込ませる。
- お皿に盛り付け貝割れ大根などを添えると上品な仕上がりに!
💡 ポイント: ぶりは熱湯をかけてから冷水に落とす「霜降り」で臭み取りを!
6. 高野豆腐の含め煮
出汁がじゅわっと染み出る優しい一品。
基本のレシピ
材料(2人前)
- 高野豆腐:2枚
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
作り方
- 高野豆腐はぬるま湯で戻し、軽く絞って食べやすく切る。
- 鍋にだしと調味料を煮立て、高野豆腐を加える。
- 落し蓋をして弱火で10分ほど煮る。
- 火を止めてしばらく置き、出汁をしっかり含ませる。
💡 ポイント: 含め煮は冷めていく過程で味がしみ込みます!
7. 里芋の煮ころがし
上品な味わい。ねっとり食感でお箸が止まらない!
基本のレシピ
材料(2人前)
- 里芋:6個(約300g)
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
作り方
- 里芋は皮をむき、塩で揉んでぬめりを取ってから下茹でする。
- 鍋にだしと調味料を入れ、煮立ったら里芋を加える。
- 中火で煮て、落し蓋をして10〜15分煮る。
- 汁気がなくなる直前まで煮からめて仕上げる。
💡 ポイント: 表面がつやっとしてきたら煮からめの合図!
8. いわしの梅煮
骨までやわらかく、栄養満点。
基本のレシピ
材料(2人前)
- いわし:4尾
- 梅干し:2個
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1.5
- 砂糖:大さじ1
- 酒:100ml
- 水:100ml
- 生姜:1かけ(薄切り)
作り方
- いわしは頭と内臓を取り、流水で洗って水気を拭く。
- 鍋に調味料・梅干し・生姜・水・酒を入れ、いわしを並べる。
- 落し蓋をして弱火で30分じっくり煮る。
- 骨までやわらかくなったら火を止める。
💡 ポイント: 弱火でコトコト煮るのが大切。圧力鍋もおすすめ!
9. ふろふき大根
味噌だれを添えて、おもてなしにも◎
基本のレシピ
材料(2人前)
- 大根:1/2本
- だし汁:400ml
- 味噌:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
作り方
- 大根は厚さ3cm程度に切り、面取りして下茹でする。
- 鍋にだし汁と大根を入れ、20分ほど弱火で煮る。
- 味噌だれは小鍋で味噌・みりん・砂糖を火にかけて練る。
- 煮上がった大根に味噌だれをかける。
💡 ポイント: だしで煮ることで、大根の甘みが引き立ちます!
10. なすの煮浸し
夏にぴったりの冷やし煮物。
基本のレシピ
材料(2人分)
- なす:3本
- だし汁:200ml
- 醤油:大さじ1.5
- みりん:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- サラダ油:適量
作り方
- なすは縦半分に切ってから斜め切りにし、水にさらしてアク抜き。
- フライパンで油を熱し、なすを焼き色がつくまで炒める。
- 鍋にだし・調味料を入れて火にかけ、炒めたなすを加える。
- 中火で10分煮て、冷まして味を染み込ませる。
💡 ポイント: ひと晩置くと味がなじんでより美味しくなります!
和食の四季食材一覧|旬の食材を知る
春(3月〜5月)
- 新じゃが・たけのこ・菜の花・アスパラガス
- 鯛・さわら・しらす
夏(6月〜8月)
- なす・とうもろこし・オクラ・トマト
- 鱧(はも)・あじ・いわし
秋(9月〜11月)
- さつまいも・れんこん・きのこ類・里芋
- さんま・秋鮭・かます
冬(12月〜2月)
- 大根・かぶ・ほうれん草・白菜
- ぶり・たら・かき
🗨️ 旬の食材を煮物に取り入れると、香り・食感・栄養も最大限に活かせます!
美味しく煮るためのコツ5選
① 下ごしらえは丁寧に
アク抜きや下茹では味の決め手!
② 味付けの順番に注意
「さ・し・す・せ・そ(砂糖→塩→酢→醤油→味噌)」が基本。
③ 落し蓋を活用
煮崩れを防ぎ、味がしっかりしみ込みます。
④ 火加減を調整
煮立たせすぎないのがコツ。基本は中火〜弱火。
⑤ 一晩置いて味しみアップ
翌日がさらに美味しいのが煮物の魅力。
📝 まとめ
「煮物」は、素材・だし・調味料のバランスと火加減が命。
基本のレシピ10種と、旬の食材を意識すれば、季節を感じる和食が食卓に広がります。
毎日の食卓に、ほっとする「和のひと皿」を。