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和菓子作りの深みと中級技法
和菓子の世界では、基本の成形や素材の扱いを超えて「練り」「蒸し」「包む」といった技術が重要になってきます。これらの技法は、和菓子に繊細な味わいと美しい見た目を与える鍵となり、職人の技術を感じられる要素でもあります。
本記事では、中級者向けとして「和菓子らしい手仕事の魅力」が光る10品を厳選。季節感や行事に寄り添う一品から、家庭でのおもてなしにも使える和菓子まで、幅広く紹介します。
中級者向け 和菓子10選(手仕事の技巧が光る)
1. 練り切り(四季の花)
- 材料:
- 白あん 200g
- 求肥 50g
- 食用色素(数色)
- 作り方:
- 白あんに求肥を混ぜ、よく練って練り切り餡を作る。
- 食用色素で色付けし、四季の花をモチーフに成形。
- 📌ポイント:あんと求肥の練りが甘いと割れやすい。色付けは少量ずつ丁寧に。
2. 栗きんとん
- 材料:
- 栗 200g
- 砂糖 50g
- 塩 少々
- 作り方:
- 栗を茹でて裏ごしする。
- 砂糖と塩を加えて練り、茶巾で絞る。
- 📌ポイント:裏ごしでなめらかに。茶巾で絞る際は乾かないように手早く。
3. 道明寺桜餅(関西風)
- 材料:
- 道明寺粉 100g
- 水 120ml
- 砂糖 20g
- こしあん 適量
- 桜葉(塩漬け)
- 作り方:
- 道明寺粉を蒸し、砂糖を加える。
- 生地を広げてあんを包み、桜葉で巻く。
- 📌ポイント:蒸し加減で食感が変わる。手水を使って包みやすく。
4. ういろう
- 材料:
- 上新粉 100g
- 砂糖 80g
- 水 200ml
- 作り方:
- 上新粉と砂糖を水で溶いて混ぜる。
- 型に流し、蒸し器で30〜40分蒸す。
- 📌ポイント:粉はダマにならないようにしっかり混ぜる。蒸し布で蓋の水滴対策。
5. ようかん(練りようかん)
- 材料:
- こしあん 300g
- 粉寒天 4g
- 水 200ml
- 砂糖 100g
- 作り方:
- 水に寒天を溶かして加熱。
- こしあんと砂糖を加えて練る。
- 型に流し、冷やして固める。
- 📌ポイント:寒天の煮溶かしはしっかり。泡は除いて滑らかに仕上げる。
6. 花びら餅(お正月菓子)
- 材料:
- 白味噌あん 適量
- 牛蒡の甘煮 適量
- 求肥 適量
- 食紅 少量
- 作り方:
- 求肥を薄く伸ばし、白味噌あんと牛蒡を包む。
- 食紅でほのかに色を付ける。
- 📌ポイント:味噌あんは白味噌の風味を生かし、牛蒡は細く上品に仕上げる。
7. 芋ようかん
- 材料:
- さつま芋 300g
- 砂糖 80g
- 塩 少々
- 水 30ml
- 作り方:
- さつま芋を柔らかく茹で、裏ごしする。
- 他の材料を加えて混ぜ、型に詰めて冷やし固める。
- 📌ポイント:裏ごしで口当たりを滑らかに。芋の甘さで砂糖を加減。
8. かるかん饅頭
- 材料:
- 山芋すりおろし 50g
- かるかん粉(または上新粉)100g
- 砂糖 100g
- こしあん 適量
- 作り方:
- 山芋・粉・砂糖を混ぜて生地を作る。
- あんを包み、型に入れて蒸す。
- 📌ポイント:山芋の粘りでふんわり感。乾燥しないよう手早く作業。
9. 葛まんじゅう
- 材料:
- 本葛粉 50g
- 水 150ml
- 砂糖 30g
- こしあん 適量
- 作り方:
- 葛粉・水・砂糖を火にかけて練る。
- 半透明になったらあんを包み、氷水で冷やす。
- 📌ポイント:透明感と弾力を出すには練り加減が大切。冷やしながら手早く成形。
10. 蒸し羊羹(黒糖)
- 材料:
- こしあん 300g
- 黒糖 60g
- 小麦粉 50g
- 水 50ml
- 作り方:
- 材料をよく混ぜて型に流し入れ、蒸す(約30分)。
- 粗熱が取れたら切り分ける。
- 📌ポイント:黒糖の風味が引き立つよう甘さを調整。中心までしっかり蒸す。
和菓子作りの心得(中級編)
- 道具と素材にこだわる(蒸し布、和菓子用へらなど)
- 時間と湿度管理が成功のカギ
- 練り・包み・蒸しのタイミングが命
- 美しさと味わいの両立を目指そう