和食の基本調味料の選び方|醤油・みりん・酒・酢の違いと使い分け

和食の味の決め手となる「基本の調味料」。
中でも、醤油・みりん・酒・酢は、和の風味や奥行きをつくり出す欠かせない存在です。

本記事では、それぞれの調味料の種類・特徴・使い方の違いについて詳しく解説し、日々の料理に役立つ選び方と使い分けのコツをご紹介します。


基本の調味料「さしすせそ」とは?

和食の味つけには「さしすせそ」という基本があります。

調味料名称料理への加え方
砂糖最初に加える。甘みを素材にしみ込ませるため。
塩(または醤油)砂糖の次に。味の輪郭を作る。
風味を残すため後半に加える。
醤油(=「せうゆ」から)香りを活かすため仕上げに近いタイミングで。
味噌加熱しすぎないよう最後に加える。

この中でも、「せ(醤油)」や「す(酢)」など液体調味料の使い方と選び方は、料理の仕上がりを大きく左右します。


醤油|香りと旨みの主役

主な種類と特徴

種類味わい特徴
濃口醤油(こいくち)標準的な塩味と旨み全国で最も一般的
薄口醤油(うすくち)塩味やや強め、色は淡い関西の煮物によく使われる
たまり醤油とろりと濃厚、旨みが強い刺身・照り焼き・グルテンフリー料理に
再仕込み醤油濃厚なコクと風味つけ醤油に最適
白醤油色が非常に淡い料理の色を活かしたい時に便利(吸い物など)

使い分けのポイント

  • 煮物や炒め物:濃口醤油が万能
  • 関西風の煮物・お吸い物:薄口醤油
  • 色をつけたくない料理:白醤油
  • 刺身や焼きおにぎり:たまり・再仕込み醤油で香ばしさUP

みりん|甘みとツヤをプラス

種類と違い

種類特徴用途
本みりんアルコールを含み、コクのある甘さ煮物や照り焼きなど本格和食に
みりん風調味料アルコールなし、甘味料を使用手軽だが風味はやや弱い
発酵調味料(みりんタイプ)加熱前提、塩分がある業務用や減塩レシピに使うことも

使い分けのコツ

  • 本格和食には本みりんを選ぶと味に深みが出る
  • 照りや甘み、アルコールの風味も活かしたいときは煮立たせてアルコールを飛ばす

酒(料理酒)|素材の臭みをとり、旨みを引き出す

種類

種類特徴
純米酒米と米麹のみ。香りが良く料理に深みを与える
本醸造酒コクと風味がよく、クセが少ない
料理酒(加塩)飲用不可。塩分が含まれているので塩加減に注意

使い分け

  • 煮物・蒸し料理・炊き込みご飯には、香りと旨みを活かす純米酒や本醸造がおすすめ
  • 塩分管理が必要な料理には加塩料理酒より飲用酒の方が調整しやすい

酢|酸味だけじゃない、旨みとまろやかさ

種類と特徴

種類味わい用途
穀物酢一般的な酢。やや強めの酸味酢の物やドレッシング、酢飯に
米酢まろやかで甘みがある寿司酢・南蛮漬けにぴったり
黒酢コクと深みがある肉料理や健康酢ドリンクに
りんご酢・果実酢フルーティーな酸味マリネやサラダに合う

使い分けのヒント

  • 酢の物や酢飯には米酢
  • 肉の漬け込みには黒酢
  • フルーティーな風味を出したいときは果実酢

調味料を選ぶときのポイント

  1. 原材料をチェック
     →「本みりん」「本醸造醤油」などは添加物が少なく風味が豊か
  2. 料理に合わせて使い分ける
     → 薄口=薄味ではなく「色が薄い」、塩分は意外と強い!
  3. 小容量で使い切る
     → 開封後は風味が落ちるため、できるだけ早めに使い切るのがベスト

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まとめ|“調味料を知る”と和食はもっと美味しくなる

和食の美味しさは、素材と調味料の引き立て合いによって生まれます。
基本の調味料を理解して、料理ごとにベストなものを選ぶことで、味の完成度がぐっと上がります。

味つけに迷ったら、まずは「さしすせそ」と本記事を思い出してみてください。

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