日本料理では「包丁の技」が、味・食感・見た目に大きな影響を与えます。正しい切り方を知ることで、素材の魅力を最大限に引き出すことができます。この記事では、和食の調理に欠かせない基本の包丁技10選を写真やイラスト付きで紹介します。
目次
■ 包丁技の基本とは?
包丁の技は単なるカットではなく、料理の仕上がりや食べやすさ、美しさ、味の染み方にも関わる重要な工程です。食材の性質に合わせた切り方を身につけることで、ワンランク上の家庭料理が実現します。
包丁技10選(基本と使い方)
① 薄切り(うすぎり)

- 用途:刺身、肉、野菜(玉ねぎ、きゅうりなど)
- ポイント:包丁を寝かせて引くように切る。
- 活用レシピ:和食の基本 豆腐料理10選
② 千切り(せんぎり)
→ 細長く均一に切る技法。シャキシャキした食感が魅力。

- 用途:キャベツ、にんじん、大根など
- ポイント:繊維に沿って均一な細さに切る。
- おすすめ:サラダ、酢の物、味噌汁の具に最適。
③ 拍子木切り(ひょうしぎぎり)
- 用途:じゃがいも、大根、人参など
- サイズ:1cm角×5cm程度の長方形
- 使い道:煮物や揚げ物で火が均等に通る。
④ 乱切り(らんぎり)
→ 食材を回しながら不規則に切る技法。見た目が自然で煮崩れしにくい。
- 用途:ごぼう、人参、れんこんなど
- 特徴:面積が不均一で味がよく染みる。
- 使い道:筑前煮、煮物、炒め物
⑤ ささがき
→ ごぼうなどを鉛筆を削るようにスライス。
- 用途:ごぼうなどの根菜類
- やり方:回しながら鉛筆を削るように削ぐ
- 使い道:きんぴら、味噌汁、炊き込みご飯
⑥ みじん切り
→ 火の通りが早く、調味料ともなじみやすい

- 用途:玉ねぎ、ねぎ、生姜など
- ポイント:火が通りやすく、香りが出やすい。
- 使い道:ハンバーグ、炒め物、和え物
⑦ 小口切り

- 用途:長ねぎ、オクラ、ちくわなど
- 特徴:輪切りにして見た目もかわいく
- 使い道:薬味、味噌汁、酢の物
⑧ 斜め切り
- 用途:ねぎ、ごぼう、人参など
- 特徴:断面が広くなり火が通りやすい
- ポイント:炒め物や煮物に便利
⑨ そぎ切り
- 用途:鶏肉、きのこ、ささみなど
- 特徴:繊維を断ち切り、やわらかい仕上がり
- ポイント:火が均一に入りやすくなります
⑩ 面取り
- 用途:大根、じゃがいも、人参など
- 特徴:角を取ることで煮崩れ防止
- ポイント:煮物やおでんなどに最適
■ 包丁技をマスターするメリット
- 味の染み方や火の通りが変わる
- 食材ロスが減る
- 見た目の美しさ=「おもてなし」の心が伝わる
- 包丁さばきが上達すると調理時間も短縮できる
■包丁技に合わせたおすすめレシピ紹介(内部リンク)
■初心者でも安心!切り方練習のコツ
- 練習に適した野菜(きゅうり・大根・人参など)
- 包丁とまな板の選び方
- まずは「輪切り・千切り・みじん切り」から始めよう
■ まとめ:包丁技を取り入れて料理を格上げしよう
「一汁三菜」などの献立づくりにも応用できる
簡単な切り方でも、意識するだけで味も見た目もレベルアップ
毎日の料理に少しずつ取り入れていくのが上達のコツ
【ポイント】
- 包丁は常に清潔にし、よく研いでおく
- 同じサイズで切ることで火の通りが均一に
- 食材の繊維や方向を意識して切る
料理の見た目や味に直結する包丁技。少し意識するだけで仕上がりがぐっと変わります。まずは1つずつ実践してみましょう!