春は芽吹きの季節。和食ではこの時期、山菜や若葉野菜、淡白で香りの良い魚介類など、繊細で優しい味わいの旬素材が食卓を彩ります。今回は「和食の基本10選」シリーズの春食材版として、春ならではの代表食材と、その活用レシピ・下処理のコツをご紹介します。
目次
春の味覚の魅力とは?
吹き出しブロック(案内風)
「春の食材は“香り”や“ほろ苦さ”が特徴。冬にため込んだ老廃物を排出する作用もあるため、春はデトックスにも最適な季節です!」
春の食材は体に優しい栄養素がたっぷり。和食の基本「旬をいただく」ことを実践することで、季節の移り変わりを感じることができます。
春の和食食材 10選|レシピ&下処理のポイント
各食材にあわせたシンプルな和のレシピ、調理前の下処理のポイントをあわせて紹介します。
① たけのこ
- おすすめ料理:若竹煮、たけのこご飯
- 下処理:米ぬかと唐辛子を加えて下茹でし、えぐみを抜く
- ポイント:採れたてほどアクが少なく美味。なるべく早く下茹ですること
② ふき
- おすすめ料理:ふきの煮物、ふきと油揚げの炒め煮
- 下処理:板ずり後にゆで、皮をむいてから調理
- ポイント:茹ですぎると歯応えが失われるので注意
③ 山うど
- おすすめ料理:うどの酢味噌和え、天ぷら
- 下処理:皮を厚めにむき、酢水にさらしてアク抜き
- ポイント:皮はキンピラなどに活用できる
④ 菜の花
- おすすめ料理:菜の花のおひたし、からし和え
- 下処理:さっと茹でて冷水に取り、色止め&アク抜き
- ポイント:茹で時間は短め(1分程度)で苦味を活かす
⑤ こごみ
- おすすめ料理:こごみのおひたし、天ぷら
- 下処理:下茹で不要。水洗いのみでOK
- ポイント:生食も可能な山菜。シャキッとした食感が魅力
⑥ たらの芽
- おすすめ料理:天ぷら、白和え
- 下処理:硬い根元を切り落とし、塩を振って下茹で
- ポイント:揚げ物にするとほろ苦さが際立つ
⑦ 新じゃがいも
- おすすめ料理:煮っころがし、味噌バター炒め
- 下処理:皮付きのまま調理できる。土をよく落とす
- ポイント:煮崩れしにくく、味がしみやすい
⑧ 新たまねぎ
- おすすめ料理:たまねぎの丸ごと煮、サラダ
- 下処理:薄皮をむいてそのまま使用
- ポイント:辛味が少なく甘みがあるので、生でも美味
⑨ ホタルイカ
- おすすめ料理:酢味噌和え、炊き込みご飯
- 下処理:目・くちばし・軟骨を取り除く
- ポイント:旬は3〜5月。鮮度の良いものを選んで
⑩ 鯛(春の真鯛)
- おすすめ料理:鯛めし、鯛の塩焼き
- 下処理:ウロコ・内臓をきれいに除き、霜降りで臭み取り
- ポイント:産卵前の「桜鯛」は脂がのっていて絶品
📌 春の食材を美味しく楽しむコツ
- 下処理は短時間で手際よく行い、香りや食感を活かす
- 季節の食材はなるべくシンプルな味付けで素材の良さを引き出す
- アク抜きや塩茹では「水にさらしすぎない」ことがポイント
関連記事のご紹介
📝 まとめ|春の恵みを感じる和の食卓を
春は自然が芽吹き、和食の「走り・旬・名残」を味わえる季節です。季節ごとに丁寧に食材と向き合うことが、日本の伝統食文化を守り、楽しむことにもつながります。ぜひ旬を感じるレシピに挑戦してみてください。